2011年 08月 31日
音楽。 |
最近、この年齢になって人の人生の織りなす奥深さと、そして複雑な時間と感情の交わりを感じるようになった気がします。そうしたものを僕の中でオーバーラップするのが音楽かもしれません。ちょっと玄人っぽい感じになってしまうけど、その音楽はいわゆるJ-POPとか洋楽とかいった、いわゆる一般受けするものではなくクラシックだったり、あるいはコンテンポラリー系の現代音楽だったり。特にピアノと弦が好きですね。
もともと好きだったのですが、最近ずっと聴いてるのが大御所のKeith JarretのThe Melody At Night, With you。心静か、優しい気持ち、思い出、今の自分、未来の自分、季節、喜びと悲しみ、、、いろんなことがこの音色に表現されている気がして、きっといつか再びこのアルバムを聴く時は、僕はいくつになっても2011年を思い出すのだと思います。
逆に現代音楽への開眼はごく最近のこと。ご多分に漏れず難解で理解し難いような感覚を持っていなのだけれど、バイオリニストの友人がいて、その彼が出演するライブでその魂の叫びのような彼のバイオリンと、そしてチェロ、ピアノのトリオの奏でる音に初めて僕の心がそうした音楽に共鳴したというか。彼の生き様や時間を知っているからでしょうね。不幸な離婚をし、全てを失い、そしてアルコールに溺れ、そして今復活をして一切のアルコールを断ち、音楽だけで生きるべく一生懸命生きている。勿論、音楽で食っていく、、って大変なことです。生活は勿論、将来も不安なことも多いと思う。でも、彼は今シアワセだと言います。今どこで何をしているかわからない元奥さんに会ったとしても、きっとあの頃の結婚生活よりも今の方は幸せそうな顔をしているはずだと彼も言っていて。
数々の苦しみや悲しみの中で、そして今彼の感じる幸せの中で奏でられる音楽はきっと真実であって、そして多くの人の心に「何か」を感じさせる力があるような気がします。ギャラ、という意味ではおそらくそれほど多いものではないのでしょう。それでも彼は結構忙しそうにしていて、ここ数か月内でも新宿、赤坂、明大前、調布、、、そして夏休みには収入はその期間なくなるのを覚悟でかつて勉強をしていた欧州で、むこうの仲間とセッションをしたりと、その活動は意欲的です。
彼らも趣味ではなくプロとして活動しているだけに収入も大切な要因だけど、単純に計算しつくされた流行りの音調で「設計」される売れ筋音楽と違って、心から湧きあがり、それを譜面に落とした音楽というのはそれは設計ではなくて自然な旋律として違和感なく受け手の心に届くのでしょうね。
今週末は、どこぞ近くのライブハウスにでも行ってみて、いろんなことに想いを馳せながらライブに耳を傾けてみようかと思案中。なんだか大人な週末って感じ(笑) 今日で8月も終わり。僕の中での夏も8月31日で終わり、そう、夏休み最終日の寂しさは一種のトラウマかのように子供の頃から変わってなくて。明日、目が覚めたら、世界は秋です(笑)。
by usatoru
| 2011-08-31 20:28
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Comments(3)
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まゆみ
at 2011-08-31 22:00
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ほんと夏の終わりって感傷的な気分になりますよね。
音楽にしろ美術にしろ、ある意味、芸術的な人が平凡な生活を営むって容易ではない気がしますね。
才能は必ずしも経済力と結びつかないし。
ピアノの音色の大人な週末、、、素敵そうですね!
音楽にしろ美術にしろ、ある意味、芸術的な人が平凡な生活を営むって容易ではない気がしますね。
才能は必ずしも経済力と結びつかないし。
ピアノの音色の大人な週末、、、素敵そうですね!
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hisayo
at 2011-09-01 04:11
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文太さん、秋先取り、ですね。
ゆく夏を惜しむのもまた、夏の最後の味わい。
いいですよね。
この週末は都会派の文太さんとは逆に、
一人のんびりと森へゆくのですが、
ピアノと弦楽器、いいですね。
連れてゆく音楽にいいヒントをもらいました。
秋もまた味わいましょう。
ゆく夏を惜しむのもまた、夏の最後の味わい。
いいですよね。
この週末は都会派の文太さんとは逆に、
一人のんびりと森へゆくのですが、
ピアノと弦楽器、いいですね。
連れてゆく音楽にいいヒントをもらいました。
秋もまた味わいましょう。
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すこっと
at 2011-09-01 14:03
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はじめまして、偶然にも偶然Melody at Nightを聞いていて、このブログを読ませて頂きました。もしこのCDを聞いていなかったら通り過ぎてたかもしれません。
どんな音楽でも、それを聞くと思い出す過去があるあの感覚は、その思い出が嬉しくとも辛くとも、人生に深みを与えてくれるような気がします。
どんな音楽でも、それを聞くと思い出す過去があるあの感覚は、その思い出が嬉しくとも辛くとも、人生に深みを与えてくれるような気がします。