2006年 12月 20日
豆腐屋と僕そして栗助。 |
僕が子供の頃は、まだ今みたいに車で乗り付けて大量に買いだめしていくような文化じゃなくて、勿論ちょっとしたスーパーはあったけれど、それでも基本は商店街でいろんな店を廻ってお店の人といろんな会話をしながら・・・・・そんな時代でした。籐製の買い物カゴとか、家から持っていったし。「八百屋のおばさん」とか「肉屋のおじさん」とか、みんな顔見知りで子供をかわいがってくれたもんです。
ある日、「お豆腐がないわっ!」ということで、母に豆腐を買いに行かされたことがあって。当時は豆腐屋さんに小さい鍋を持参して、そこに豆腐を入れてくれるんですよ。帰り道、転んじゃってねー。当然、豆腐はお釈迦。泣いてたら、後ろの方から豆腐屋のオバチャンが駆けつけてくれて、
「あーあ、転んじゃって。お母さんお豆腐待ってるんでしょー?」
って、転んでて空っぽになってしまった僕のアルミ鍋の中にに新しい豆腐を1丁入れてくれた。それに、励ましの飴玉まで1つ。買い食いや歩きながらの飲み食いは見つかると怒られるんで飴を口に放り込み、家に着くまで舐めきれるように遠回りして・・・・(^^; 豆腐をダメにしてしまった自分の失敗、失敗が起こった後の最善の対応方法(?)を子供ながらに小さい頭でいっぱい考えながら。でもいい答えが見つからず泣いてる僕。
豆腐屋のおばちゃんに人情を学び、飴玉という優しさと励ましのオマケに喜びつつも、それをそっと口に入れ母親にみつからないように遠回りをする「背徳」・・・・(苦笑)。おつかいの中に、いろんなことが詰まってて、そんなようなことがいろんな形で生活の中に転がっていたあの頃。子供が子供らしくいられた幸せな時代だったとも言えるかも。
・・・・・実家界隈を、童心にかえって昔の子供の頃の目線で眺めていたら、見慣れた風景がふいに当時に時間が戻って、なんとも懐かしい気持ちに。あの時のおばちゃんやらおじちゃんは・・・当時でかなりおばあちゃんだったから、今はもう天国かなあ。あの頃の店は今はもうすっかり新しくなって、そして時世に漏れず今は個人商店は廃れて商売はやっておらず。
そんなことを考えながら、遠く異国日本で、故郷や両親・家族、幼友達とも離れて暮らす栗助を想うんです。「日常」に慣れてしまうと人間って、いろんな意味での時間の積み重ねや広い視野を忘れがちになる。栗助にそんな悲壮感ある心持ちはさすがにないにせよ、そう言っても、ここが栗助にとってここは外国であることには変わりなく・・・。僕にとっては自分の国である以上、本来日常生活の中でも強いバックグラウンドとなる自分の歴史・・・蓄積した時間や人間関係が遠い祖国にある栗助だけに、僕が日本では唯一無二の栗助の家族であり、それを受け止める存在になってあげなくちゃいけないんだよなぁ・・・なんて思った、師走だけに、妙に「ゆく年くる年ちっく」な感傷に浸る僕です。
↑東京ドームのウィンター・イルミネーションも毎年凝ってますねー(写真)。クリック!
by usatoru
| 2006-12-20 20:33
| 僕らのこと
|
Comments(7)
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NOMI
at 2006-12-20 22:17
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おー見かける風景だと思ったらー東京ドームだぁ~~~!!!(チャリだと10分ぐらいでいけるので^^;)こぅやって見るとほんときれいですね~!!!
昔、おつかいにいって 車にはねられてーそのときに握り締めてた血のついた500円札(あははーw)、大切にとってます~♪
しかし、まさか おつかいの話から 栗助さんへの思いになるとはー(うるうる)、でも 栗助さんにとっては文太さんは日本でのたった一人の家族なんですものね(栗助さんだったら いつでも会いたいときに会いにいきそぅだーといぅことはおいといてw)、文太さん 責任重大ですょw!!しかし、子供のときのこと、思い出せない。。。。。やばひ。。。。
昔、おつかいにいって 車にはねられてーそのときに握り締めてた血のついた500円札(あははーw)、大切にとってます~♪
しかし、まさか おつかいの話から 栗助さんへの思いになるとはー(うるうる)、でも 栗助さんにとっては文太さんは日本でのたった一人の家族なんですものね(栗助さんだったら いつでも会いたいときに会いにいきそぅだーといぅことはおいといてw)、文太さん 責任重大ですょw!!しかし、子供のときのこと、思い出せない。。。。。やばひ。。。。
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くわっさん
at 2006-12-21 00:40
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子供を一人で歩かせられない時代ですもんねー。
アメリカなんてどこに行くのも車、車・・・・。
私もお使い行ったなー・・・。
外国で暮らすものとして、最後の部分は良くわかるなーと思いました。
アメリカは嫌いではありませんが、どの風景を見ても懐かしく思う部分はないんですよねー。うん、だから、今後、まあ、うちの場合ジェイさんなわけですが、彼と一緒に作っていく思い出はここなわけで。。。
なーんかうまくコメント書けないですが、Buntaさんのように夫が思ってくれるとうれしいです。でも夫は実は日本が大好きで、日本に住むならもうアメリカに帰らなくてもいいらしいです。
ところで、スガキヤは、とーーーーっても安いラーメン屋さんです。
チェーン展開してるのと、普通に食料品メーカーでもあります。
しかも全然きれいとはいえないし、スーパーの中に入ってたりもするんですが、その濃い味に結構病み付きになるかも。。。。
あと、セントレアに入っている台湾ラーメンの味仙、安いけどおいしいお店です。(でもジェイさんは辛いものがダメなので、やっぱりスガキヤです)
アメリカなんてどこに行くのも車、車・・・・。
私もお使い行ったなー・・・。
外国で暮らすものとして、最後の部分は良くわかるなーと思いました。
アメリカは嫌いではありませんが、どの風景を見ても懐かしく思う部分はないんですよねー。うん、だから、今後、まあ、うちの場合ジェイさんなわけですが、彼と一緒に作っていく思い出はここなわけで。。。
なーんかうまくコメント書けないですが、Buntaさんのように夫が思ってくれるとうれしいです。でも夫は実は日本が大好きで、日本に住むならもうアメリカに帰らなくてもいいらしいです。
ところで、スガキヤは、とーーーーっても安いラーメン屋さんです。
チェーン展開してるのと、普通に食料品メーカーでもあります。
しかも全然きれいとはいえないし、スーパーの中に入ってたりもするんですが、その濃い味に結構病み付きになるかも。。。。
あと、セントレアに入っている台湾ラーメンの味仙、安いけどおいしいお店です。(でもジェイさんは辛いものがダメなので、やっぱりスガキヤです)
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at 2006-12-21 08:18
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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usatoru at 2006-12-21 19:29
NOMIさん。子供だった時代は遥か彼方ですね~(笑)
後楽園界隈は僕も何気によく出没しますよ。意外にどこかですれ違ってたりするんですよね、こういう場合(^^; ドームの夜景を臨む東京ドームホテルの高層ラウンジは、なかなかいいですけど基本的には男女カップルじゃないと入りずらい雰囲気なんですよね~。ははは。
後楽園界隈は僕も何気によく出没しますよ。意外にどこかですれ違ってたりするんですよね、こういう場合(^^; ドームの夜景を臨む東京ドームホテルの高層ラウンジは、なかなかいいですけど基本的には男女カップルじゃないと入りずらい雰囲気なんですよね~。ははは。
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usatoru at 2006-12-21 19:33
くわっさん。ははは~。でも少なくともジェイさんが日本が好きなダンナさんっていうのはすっごくよかったですね!気持ち的に、日本ベースでのジンセイ考えたいのかなあ、ご主人。
ちなみに、スガキヤ。なんかそのおそろしげなる名前とコメントに強く惹かれた僕です。絶対今度言ってみる。名古屋の人に聞けばわかるんですよね?セントレアは、、、行くことあるのかどうかちょっとわからないですけど、味仙、メモしました(^^)/
ちなみに、スガキヤ。なんかそのおそろしげなる名前とコメントに強く惹かれた僕です。絶対今度言ってみる。名古屋の人に聞けばわかるんですよね?セントレアは、、、行くことあるのかどうかちょっとわからないですけど、味仙、メモしました(^^)/
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usatoru at 2006-12-21 19:37
Gさん。ふるさとは遠くにあって思ふもの。。。ってそれは距離だけじゃなくて時間もあると思いますよ(^^ うん、確かに長い、14年。やっぱり人間精神的な拠り所って永遠だと思うんですよ。僕、前にブラジルに行って日経3世の人なんかと話をする機会もあったんですけど、うん、やっぱりそういうのって遺伝子レベルでなにか根付いてるんだなあって。
だから、僕は今それを強く認識しなくちゃと。そして栗助のシチュエーションもよくわかってあげないとって思うんですよねー。タメ同士頑張りましょう!
だから、僕は今それを強く認識しなくちゃと。そして栗助のシチュエーションもよくわかってあげないとって思うんですよねー。タメ同士頑張りましょう!
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teru
at 2006-12-22 00:34
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その豆腐屋のおばさんみたいな人情、忘れたくないですね。
おつかいなんて言葉ももしかしたら、子供が危険にさらされることの多い昨今、死語になってしまったりするんじゃないかなあ、なんて寂しく思います。
ご近所の方がもっと子供を一緒に育ててくイメージがあったのに、最近は教育がなんだか機械でできたレールの上を乗せてく工場みたいなイメージ…。
そういえば私が昔おつかいに行った時、お母さんに果物なんでもいいから買ってきておいでって言われて、スーパーにアボカドがあって、当時アボカドを知らなかった私は興味本位で買って笑われた記憶があります。しかもそのアボカド腐っててスーパーにお父さんと行って返品しました(泣)
そんな失敗も子供にとっては大事なのかもですね。
おつかいなんて言葉ももしかしたら、子供が危険にさらされることの多い昨今、死語になってしまったりするんじゃないかなあ、なんて寂しく思います。
ご近所の方がもっと子供を一緒に育ててくイメージがあったのに、最近は教育がなんだか機械でできたレールの上を乗せてく工場みたいなイメージ…。
そういえば私が昔おつかいに行った時、お母さんに果物なんでもいいから買ってきておいでって言われて、スーパーにアボカドがあって、当時アボカドを知らなかった私は興味本位で買って笑われた記憶があります。しかもそのアボカド腐っててスーパーにお父さんと行って返品しました(泣)
そんな失敗も子供にとっては大事なのかもですね。