2012年 11月 18日
ニュー・シネマ・パラダイス |
実はまだ体調は完全回復していなくて、朝と夕方になると微熱が。この間病院で処方してもらった薬が余っているのでそれで誤魔化している状況。そんな中で毛布にくるまって、何気に「ニューシネマパラダイス」を観てました。
ノスタルジックと愛を感じるこの映画は、もう何度観たかわからないけれど、改めてみてみると僕はきっとゲイという背景を持つ自分自身の運命と主人公トトの叶わなかった青年期の恋愛を引きずる彼の人生とが重なり合って見えるような気がします。トトは、その失恋を心底にとどめ都会で映画監督として成功するも、結婚もせずに多くの女性達と浮名を流す。まあ、どこのどういう部分が、どういう解釈をすると「重なり合って見えるのか」は、今回は皆様のご想像にお任せしましょう(笑)。
この映画とそして音楽。これはもうホントに心に沁みる。ちょっとサビが聴こえるだけで僕は足を止め耳を澄ますくらい(笑)どこかもの悲しげなオーボエの独奏から、次に旋律はフルートの音にバトンタッチ、そして徐々に盛り上がりつつ旋律は涙と共にこみあげてくる・・・・
最後に流れる往年の名作のキスシーンの連写。人が人を愛すること、様々なカタチ、そしてその古い映画の若々しい名優たちの姿・・・いろんなエッセンスが最後のクライマックスとして、それを眺めて目に涙を浮かべつつも穏やかに笑みを浮かべるトトの顔がまたよくて。カトリック教会の検閲があり、素肌の露出やキスシーンなどは全て教会の検閲でカットされていたイタリアの古き時代。そのカットされた映像を貼り合わせただけのこの「ショートムービー」は、人が生きていく中で最も美しく輝く瞬間であったことを示唆し、それがまた感動を生む要素でもあり。
僕の人生は、もうその人生も半ばではあるけれど、振り返ったときどんな人生なんだろう。一生を終えるその時でなくとも、キスシーンの連写を、頭の後ろに手を組み微笑みながら眺めるトトのような時間がきっと僕にもあると、信じたい。そして、この最後のシーンで思うのは「人を愛することは素敵だ」ということ。いろんな形の愛があって、そしてこの映画の中では男と女の恋愛でしかないけれど、本当は僕らのような男同志とか、あるいは女性同士であってもその気持ち、愛する気持ちは何の変わりもないはず・・・。いつか、この映画のような作品ができるとき、例えばこの最後のシーンに、純粋に同性同士のキスシーンもあったりする、そんな時代がくるんだろうか・・・・・人を愛すること、、、なんか人生ってそれだけでも幸せだと思えてしまう僕は恋愛体質か?(笑)
もし、観ていない人がいたらこれは是非。ここに貼ってる画像はイタリア語原語版。5'00あたりからが、音楽と映像のクライマックス(笑)
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by usatoru
| 2012-11-18 01:11
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