2009年 08月 30日
彼方の言葉 |

知床の深い森
海に落ちる岩壁の滝
不思議なアイヌの言葉
この大地に息づく
太古の信仰と原始の声
この霧の向こうに棲む森の住人たち
晴れ上がった空の下なら
かえって見落としてしまう何か
濃い霧の向こうをずっと虎視すると
普段見えなかったモノが見えてくる
さいはての地の向こうを見るなんて
終わりの向こうに次があるなんて
存在しないかもしれないものを見たいだなんて
でも夢をみること
存在を信じること
でもそれがきっと僕らの歴史だった
夢を叶えるために必要なのは
夢をみること
短い夏の一瞬の花
海岸に揺れるハマナス
彼女はきっと僕を励ましてくれている
長い冬の風雪に耐え
はるかシベリアからの流氷を眺める日々
いつか来るこの日のために
きっと歯を食いしばってた
森を分け入り歩く知床五湖の鏡面に
本物そっくりのもう1つの世界
そこにきっと僕もいて
そして、だから、みんなもいる
存在の有無なんて
結局は自分の心が作り出す宇宙
際限あるものでも
その際(きわ)は理解と時空を越えて
猛スピードで拡大していく
存在していても
ないのと同じこと
でも確かに見えなくても存在してるもの
それがきっと僕らの時間
僕らの宇宙

by usatoru
| 2009-08-30 01:25
| 詩みたいなモノ
|
Comments(4)

う~ん文太さん詩人 哲学者?知床行ってみたい。行ったらきっと自分ときちんと向き合えるかも。今いる所から汽車で5,6時間近いとかえって見逃してしまう所なのか。
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いつも傍に居て、手を差し伸べてくれる人も、とても大切だけれど、宇宙を通じて、時には時空を越えて、心を差し伸べてくれる存在があってこそ、ここまで来れたなぁって、しみじみすることがあります。
mrs.oさん。なんとなく詩人ぶって書いてみたり、面の皮が厚い僕ですー。是非、いつか行ってみてくださいね、知床。
親友気取りさん。結局人間も宇宙の一部なんですよね。本当に小さな存在。そんなことにふと気がつくことってあります。