2009年 11月 02日
すぐそこのアフガニスタン |
何気にちょっときな臭さのある土地柄なんですよね、この辺。1-2年前にもニューデリーの高級ホテルで爆弾テロがあってかなりの死者を出したのも記憶に新しいかと思います。僕のいるホテルも外部から入る場合は、空港のような手荷物検査とX線検査があったりするのは、その警備のせいでしょう。
なんだか不思議な感じがします。人のひしめく街の中で必死に生きている貧しい人たち、街の人たちにとって宗教は救いであるだろうし、違う宗教や価値観とか世界の動向なんてはっきりいって全く関係ないといっていい。選挙がどうとか、欧米の政治思想や商業主義がどうとかこうとか、そんなことうより彼らは毎日の生活をただ懸命に生きているだけ。結局何かしかの力を持った一部の特権階級や勢力が、まるでその国を代表するかのように妙な戦闘や戦争、テロなどを繰り広げており。インドと国境を接して、またそこにチベットもあるわけです。
街を歩く僕の靴にいつのまにか泥を投げて汚し、素知らぬ顔で靴が汚れているから磨かせろ、、、と言ってくる小学生くらいに見える小さな靴磨きの男の子を僕は責められない。どうしてでも稼がなければ今日という日を生きられない必死の営業活動。相場こそ実際に知らないが、その靴磨きで彼が求めてくるのは日本円にして50円にも満たない額。もちろん、僕だって人間、そんなやり方とか、あるいは靴に意図的に泥をつけられることに思わず怒りを感じる。でも、そんな人間の欲求とか葛藤の狭間で生きているこの国の人たちのある種の生きるエネルギーは、きっと僕らが本来命を掛けて生きる、という忘れてしまった生への執着とか、生きることへの懸命さのようなものをふと思い起こさせてもくれるのです。先進国と言われる国に生きる僕らは、いかに生きるということに懸命にならずにぬるま湯の中で生きられる環境にいることか。僕はこれまで必死で生きようとしたことが一体あっただろうか。きっとこの靴磨きの少年の方が、このあどけない顔の中にきっと僕などを凌駕する生への執着と、社会の厳しさを知っているんじゃないかと思った。
紛争やテロ、宗教問題、国境紛争、そして貧困や生きるということそのものへの執着、、、いろんなこと全てが自分の体のすぐそこで起こっていると実感するインドです。
by usatoru
| 2009-11-02 13:44
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Comments(2)
いつも日本にいる私にとって、文太さんのリアルな他の国の話は、いつもすごく考えさせられます。
日本は不景気不景気といっても、他のアジアに比べると物質的には豊かだなあと思います。もちろん物質的に豊かということだけが幸せとはいえないのは分かってても。
少なくとも紛争や戦争で死ぬことは今の日本ではないですもんね。
日本は不景気不景気といっても、他のアジアに比べると物質的には豊かだなあと思います。もちろん物質的に豊かということだけが幸せとはいえないのは分かってても。
少なくとも紛争や戦争で死ぬことは今の日本ではないですもんね。
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usatoru at 2009-11-09 20:35
teruさん。日本はやっぱり平和な国です。また、貧しさというのも下を見ればキリがないのですが、子供がこうして必死で生きようとしている姿はやっぱりいろいろ考えさせられますね。