2010年 05月 07日
別れの予感 |
ワンコは5年前に3カ月のときに僕と栗助の「娘」として授かり。しかしながら、当時は想像できないほどに僕も栗助も仕事が忙しくなり、2人揃って出張で家を空けることや、しまいには遠距離も始まってしまったことからやむなく実家に預かってもらった、、、という、本当に不甲斐ないいきさつがあります。幸い、両親に可愛がられ家族の一員として毎日日中も人がいる環境の中、幸せな生活を送っていたのですが・・・。
どうも前回の病後の経過がよくなく、今や部屋の中をよろめきながらクルクルと廻ったり、半身が麻痺したように不自由になったり、今は注射器をつかって水や栄養を与えているということ。急きょ僕も今日実家に駆けつけました。動物病院でMRIにかけたところ「脳腫瘍」だと。まだ5歳の若さとはいえ、こればかりは特に何かしかの原因があるわけでもなく、個体としての「宿命」としかいいようがないとのこと。日に日に弱っていく感じで、見た目に老人の痴呆にも似た症状を見せます。どこを見ているか分からないような眼をしていたり、ふと正気に戻ったかのように、名前を呼ぶと振り向く。そんなときに瞳を覗きこむと「ああ、こいつは僕のことがわかってる」っていうことが不思議とわかかるんですね。瞳の力がしっかりしてる。でも、、、、もう既に自分で立ち上がれなくなっているし、水さえも自分で飲むこともできない。毛並みだけは相変わらずキレイで、それがまたワンコの若さを思わせて悲しい気持ちになったりします。夜中には、医者は不安ゆえとのことだけど、悲しげにクンクンと鳴き続けると。先日栗助と訪れた際から一気に悪化したような、別人ならぶ別犬のような状況になっていました。
食欲そのものは当然ながらないらしく、それでも体力をつけさせようと流動食を採らせようとするもなかなか食べず。水だけは飲ませながらも、こうして少しづつ弱っていくようです・・・・
昨夜は薬などによる人工的な延命はせずになるべく自然な形でゆっくりと旅立たせてあげようという母と妹と、とにかくどんな手を尽くしても延命させようとする父が我が家では珍しく大げんかになったらしく・・・・。まあ、最後は母の「みんなこの子を想うゆえなんだから、(この子のことで言い争うのは)もうやめましょう」という一言で収まったらしいですが、、、、。でも、本当にそうだと思うわけで、僕も何とも切なくなります。
今日は金曜日ながら半休をとり家に帰ったのも、僕自身の役目として、もし行ってみてあまりにもヒドい状況であれば病院で安楽死をさせるということも考えたからに他ならず。その役を両親や妹にさせるには忍びなく・・・。幸いとうか、病身ゆえの痛々しさはあるものの安楽死をさせるような見るに堪えない苦しさを見せることがなかったので、いわゆる自然死の方向で今は考えています。ちなみに栗助は、もっぱら僕の父と同じ考えで、「とにかく栄養のあるものを採らせて少しでも元気になるように、自分の分までたくさん撫でてあげてLoveって言ってあげて」と泣きながら連絡してきます。すぐにも飛んできたい気持ちだろうに、ヨーロッパはあまりにも遠すぎるし、栗助の帰国はまだ10日以上先の話。
今日僕が駆け付けた時、もう歩けなくなったと思っていたワンコが僕を見て寝床にしているボックスから這い出してきて。もう涙モノでした。今日1日は、母曰く、いつもの息苦しそうに腹を膨らませながらハアハアという大きな息や、鳴くこともなく、自分で動けないもののとにかく静かな1日だったと。すっかりやせ細りつつも顔を見ると、まるで「戻ってきた」かのような感じすらしたし。写真は今日撮った1枚。すごく元気そうな普通の犬に見えて、それがまた悲しい。あと、何日の命なのか・・・・・。
by usatoru
| 2010-05-07 21:28
| 日常生活
|
Comments(18)
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at 2010-05-07 22:22
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2010-05-08 00:23
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
子供の頃から一緒に育った愛犬が、実家を出て暮らしていた時期に、死に目に会えないまま亡くなってしまった夜のことを思い出して、ちょっと泣いてしまいました。
犬にとっては生きることも死ぬこともすべて自然の摂理で、そこに意味を見出そうとしたり、悲しんだりするのも人間の勝手な視点だと自分に言い聞かせても、やっぱり家族の一員である愛らしい存在との別れにそこまで達観することはできません。
ただ最期の瞬間まで、愛してるよって伝えてあげてください。
犬にとっては生きることも死ぬこともすべて自然の摂理で、そこに意味を見出そうとしたり、悲しんだりするのも人間の勝手な視点だと自分に言い聞かせても、やっぱり家族の一員である愛らしい存在との別れにそこまで達観することはできません。
ただ最期の瞬間まで、愛してるよって伝えてあげてください。
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moco
at 2010-05-08 04:53
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言うのは簡単ですが、人間が寿命を決めるのではなく、まっとうできるとこまで全うさせてあげて下さい。
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さくら
at 2010-05-08 08:52
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苦しむ姿を見るのは辛いですが、わんちゃん達は大事にして貰った家族と最後まで一緒に過ごしたいのではないでしょうか?
そしてそれを見届けてあげるのが飼い主である家族の義務だと思います。かわいいだけではなくそれがペットを飼うものの務めだと思います。
2年前に愛犬を同じ思いでお見送りしました。
お辛いでしょうが、どうか最後まで精一杯の愛情を注いであげて下さい。
そしてそれを見届けてあげるのが飼い主である家族の義務だと思います。かわいいだけではなくそれがペットを飼うものの務めだと思います。
2年前に愛犬を同じ思いでお見送りしました。
お辛いでしょうが、どうか最後まで精一杯の愛情を注いであげて下さい。
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さとこ
at 2010-05-08 09:45
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我が家の愛犬の晩年を思い出しております。目が見えなくなり耳も遠くなりぐるぐると同じ所をよろけながら回るようになり、最期は家で家族全員が見守るなかでの自然死でした。
どんな最期を迎えるのが良いのかそのご家族の諸事情もありましょう。
どんな結果になっても最期まで愛してあげれば言葉は通じなくても心は必ず通じていると信じて下さい。
どんな最期を迎えるのが良いのかそのご家族の諸事情もありましょう。
どんな結果になっても最期まで愛してあげれば言葉は通じなくても心は必ず通じていると信じて下さい。
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at 2010-05-08 14:04
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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HK
at 2010-05-08 16:58
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文太さん、はじめまして。お辛い心境ですね。人間で言えば「尊厳死」にも絡み、何が正しいということではなく難しい問題だとは思います。でも、何よりもご家族の皆さんがよかれと思ってのことでワンちゃんはきっと受け入れてくれるはずだと思います。自然死を言うのであれば、もう自分で水も飲めなくなってしまった状況の中、スポイトで水を与える行為そのものも本来は自然に反しているといえなくもないですし、自然界の中であれば水を自力でとれない動物はそのまま旅立ちますしね。とはいえ、お水さえもやらないというのはできないですしね・・・。安楽死も、保健所のやり方はかなり苦しむ方法だとテレビで見たことがありますが、動物病院ではそんな残酷なことはしません。私も以前8歳の犬が病気で気が狂ったように昼夜キャンキャン痛がって鳴いているのが続き、自然にしておくと1週間くらいはこの痛みで苦しみ続けるという話でしたので、安楽死を選び母に抱かれながら息を引き取りました。ごめんなさい、長く書いていると言いたいことがちゃんと書けないですけど。方法じゃないと思うんです。家族が愛情の選択は、きっとワンちゃんも幸せだと思います。
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greenlove
at 2010-05-08 19:38
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犬でも人間でも天寿を全うするのが当然だと思いますよ。弱っていく姿は見るに忍びないでしょうがそれでも必死に生きているのですから・・。
我が家で飼っていた犬も18歳で亡くなりましたが最後の1週間は一緒に寝たりおむつを替えたり辛いでしたが心ゆくまで看取れたと思います。夫もとても可愛がりましたが「犬は犬、人間とは違う」という考えを貫き、お墓もありませんが思い出だけは強烈に残っていますよ。
我が家で飼っていた犬も18歳で亡くなりましたが最後の1週間は一緒に寝たりおむつを替えたり辛いでしたが心ゆくまで看取れたと思います。夫もとても可愛がりましたが「犬は犬、人間とは違う」という考えを貫き、お墓もありませんが思い出だけは強烈に残っていますよ。
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TAKU
at 2010-05-08 21:22
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我が家も昨年同様の選択を迫られました。結局は自然死だったのですが、最後は消耗戦な感じで。ただ、やり遂げた感は残ったのかなと思います。人間のわがままかのかもしれませんが。
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グー
at 2010-05-08 21:40
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欧米では安楽死が主ですよね。助かる見込みがなく非常に苦しんでいて長引くだけとわかっている場合、それでも自然死にこだわるのは飼い主側の思いが強いのだと思います。動物自体は?選べないので。
かくいう私は安楽死を2回させています。1回目は伝染性腹膜炎の猫。治療見込みがないと言われ、それでも1度お腹から水をとってもらいましたがまた膨れてきて。。動物病院で安楽死だったけれど、長い針の注射針をブスッと刺された時、鳴き声がつらそうで「本当に安楽死?」と。
2回目の時は非常に迷いました。腎不全で皮下輸液を3日に1回の割合で1年間やってきました。押さえられ針を刺されジッと我慢している猫はつらそうでした。皮下輸液の手当てもきかなくなり、かかりつけの動物病院とよく話し合いをし安楽死の方法などよく相談し決めました。家まで来てもらい、私のひざにのせて足の血管を捜し注射(前回とは違う)されると、彼は安らかに死んでいきました。最期の瞬間まで恐怖を感じていなかったのが、手に取るようにわかりました。
いずれにしろ動物にとって良いターミナルケアを考えて選択をしてください。
かくいう私は安楽死を2回させています。1回目は伝染性腹膜炎の猫。治療見込みがないと言われ、それでも1度お腹から水をとってもらいましたがまた膨れてきて。。動物病院で安楽死だったけれど、長い針の注射針をブスッと刺された時、鳴き声がつらそうで「本当に安楽死?」と。
2回目の時は非常に迷いました。腎不全で皮下輸液を3日に1回の割合で1年間やってきました。押さえられ針を刺されジッと我慢している猫はつらそうでした。皮下輸液の手当てもきかなくなり、かかりつけの動物病院とよく話し合いをし安楽死の方法などよく相談し決めました。家まで来てもらい、私のひざにのせて足の血管を捜し注射(前回とは違う)されると、彼は安らかに死んでいきました。最期の瞬間まで恐怖を感じていなかったのが、手に取るようにわかりました。
いずれにしろ動物にとって良いターミナルケアを考えて選択をしてください。
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at 2010-05-08 22:53
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2010-05-10 09:55
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saeko
at 2010-05-10 10:09
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私も猫を飼っているので(もうかなりお婆さん・・)明日はわが身、「他人事」とは思えません。
きっと、私も「安楽死」はできないと思います。
「苦しまず死ねる」なんて、人間の勝手な言い分、えごだと。言葉を言える人間ならまだしも、気持ちを伝えることができない彼らの気持ちがなぜ、わかるのかといつも思います。
ひとつひとつ、悔いの無いようにお世話をするしか、傍にいるしかできないけれど。
ご家族の声、気配、気持ちは絶対キャッチしています!
反応が無いのは反応が「できない」だけで、ちゃんと届いています。
少しでも傍にいて肌に触れて声を掛けてあげてください。
抱きしめてあげてください。
余談ですが「針治療」「漢方治療」もあるそうです。
一時的かもしれませんが症状が改善することもあるとか。
見つかるように祈っていたら(あ、私は無宗教ですが)1ヵ月後に近所の猫が見つかりました。
だから。
祈っています。
きっと、私も「安楽死」はできないと思います。
「苦しまず死ねる」なんて、人間の勝手な言い分、えごだと。言葉を言える人間ならまだしも、気持ちを伝えることができない彼らの気持ちがなぜ、わかるのかといつも思います。
ひとつひとつ、悔いの無いようにお世話をするしか、傍にいるしかできないけれど。
ご家族の声、気配、気持ちは絶対キャッチしています!
反応が無いのは反応が「できない」だけで、ちゃんと届いています。
少しでも傍にいて肌に触れて声を掛けてあげてください。
抱きしめてあげてください。
余談ですが「針治療」「漢方治療」もあるそうです。
一時的かもしれませんが症状が改善することもあるとか。
見つかるように祈っていたら(あ、私は無宗教ですが)1ヵ月後に近所の猫が見つかりました。
だから。
祈っています。
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at 2010-05-10 13:24
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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olive
at 2010-05-10 22:16
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命あるものには必ず訪れる事なのですが、辛いことですよね。
私も自分のペットが日に日に衰えて死に近づいていくのを毎日目にするのは本当に辛かったです。
安楽死も一つの方法でしたが、私は自然死を選びました。
飼い主のエゴではないか・・・と随分考えましたが、私は自然の摂理に逆らうことができませんでした。
大学病院のICUに入院したり、酸素室を確保したり・・・
もっと長く一緒に居たかったですが、少しでも看病できたことで
今はやり残したことは無いように思います。
ご家族の皆さんはさぞかしお辛いでしょうが、残り一緒に過ごせる時間、みんなの心に刻める思い出を作って下さいね。
私も自分のペットが日に日に衰えて死に近づいていくのを毎日目にするのは本当に辛かったです。
安楽死も一つの方法でしたが、私は自然死を選びました。
飼い主のエゴではないか・・・と随分考えましたが、私は自然の摂理に逆らうことができませんでした。
大学病院のICUに入院したり、酸素室を確保したり・・・
もっと長く一緒に居たかったですが、少しでも看病できたことで
今はやり残したことは無いように思います。
ご家族の皆さんはさぞかしお辛いでしょうが、残り一緒に過ごせる時間、みんなの心に刻める思い出を作って下さいね。
ヨーロッパでは安楽死が主です。QOLというのはペットにもある、飼い主も認識できず、散歩も行けず、自分でエサが食べられなくなり水すら飲めなくなったペットを生かしておくのは残酷である、という考え方です。
さて、安楽死。
一般的に、まず麻酔をかけて苦痛を取り除き、そして薬を注射します。麻酔をかけた時点でお別れとなる訳です...
でも苦痛は全くありません。
実はつい最近長い間の大切な家族だったワンコとお別れしてきたので、安楽死が苦痛を与えると言うのはどうかなと思いコメントしました....そういう配慮が無い獣医さんはすでにその時点でペットを単なる動物としか見ていないんじゃないでしょうか。
獣医さんと相談していた時、ペットに対する考え方の違いをつくづくと思いました。ヨーロッパではペットは本当に家族として扱われてるのだなぁと思った次第です。
それで安楽死の決心もついたとも言えます。
さて、安楽死。
一般的に、まず麻酔をかけて苦痛を取り除き、そして薬を注射します。麻酔をかけた時点でお別れとなる訳です...
でも苦痛は全くありません。
実はつい最近長い間の大切な家族だったワンコとお別れしてきたので、安楽死が苦痛を与えると言うのはどうかなと思いコメントしました....そういう配慮が無い獣医さんはすでにその時点でペットを単なる動物としか見ていないんじゃないでしょうか。
獣医さんと相談していた時、ペットに対する考え方の違いをつくづくと思いました。ヨーロッパではペットは本当に家族として扱われてるのだなぁと思った次第です。
それで安楽死の決心もついたとも言えます。
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usatoru at 2010-06-05 14:06
別れの予感コメントの皆様>諸々ご心配やご意見ありがとうござました。人にも、そして動物にも愛し方は様々、でも、その愛する、愛していたという気持ちは皆結局は同じ、そういうことですよね(^^ 何事も生きている中で死別というのは避けて通れない関門。僕も多くを感じることで、ワンコとの思い出も生涯の宝として昇華されると思っています。