Japan Today

現実から目を逸らさないためにＮＨＫの報道を中心に情報を直視しています。民放の放送はどこかハイテンションに感じて違和感を感じます。情報は操作されるものでもあるので、どこの情報がより正確な情報なのかはわかる術はありませんが、受けた情報を自分なりに処理し判断することも同時に求められるわけです。

被災地の状況はさらに悪化しつつあり、そして昨日あたりからは人口密集地でもある首都圏の状況にも目が向けられてきました。多くが計画停電による様々な影響や原発事故による放射能の影響等の報道です。東京電力の計画停電のオペレーションについて、様々に喧々諤々と非難や叱責めいたことを言う人も多いようですが、確かによりスムーズな実施方法はあったにしても、こうした緊急時と東北の惨状を思えば、電車が来ないとか超満員であるとか、暗い夜を数時間過ごすことは耐えられる事態であるように僕は思います。

僕自身について言えば本宅も別宅のいずれも停電地区外になっていて、電気の心配はない状態です。しかし電圧の低下のせいか高層階は一時期水道が出なくなりました。電力の問題ではなく地震の影響で、車庫の機械式駐車場が動かなくなり緊急時には車も利用できなくなる事態も想定されたり。割れたガラスもそのままで修復の対応がされるのも未定です。とはいえ、文句を言うつもりもなく、そして当然悲嘆にくれるような事態でもありません。とはいえ、もともと冷蔵庫にはチーズやわずかなソフトドリンクとビールくらいしか入れていなかった僕は、食料のない不安は正直感じないわけにはいきません。幸い、メニューの数は多くないものの外食はできる状況なので空腹を感じるような事態ではありません。

計画停電等々の協力もあって停電地区外の都心でも、多くの商店やビルが大幅に電力の節約をしています。ウチの会社も照明を間引きし、比較的寒くないこともあって暖房を停止、エレベータ利用をストップしました。夜の東京が本当に暗い。就業自体も通常より1時間繰り上げて定時とし社員は帰宅、周囲の商店も臨時休業にしているとことも少なくありません。

そんな中、僕は夕刻唯一普通に動いている交通機関とも言える東海道新幹線で明日の仕事の向けて名古屋に向かい、今名古屋市内のホテルでこれを書いています。本当に不謹慎とも言えることかもしれませんが、新幹線で東京を離れるにつれ心なしか無意識に緊張していた気持ちが弛緩するというか、張りつめたものが融解していくような、そんな感覚を覚えたのは自分でも不思議でした。金曜日の15時以降、きっと続く揺れや、会社の中での自分の立ち回り、あるいは時折感じる孤独の中で緊張していた自分を初めてその時認識したような感じです。東京のあの空気から遠くなり、そして原発事故続くあの空気からも遠くなる感覚。同僚や両親や妹夫婦もいるというのに、あまりにも自分勝手な想いに我ながら情けないと思いつつ。とはいえ、無意識な感じた緊張感の弛緩と共に、こんな時だからこそ東京を離れたくない気持ちの方が強いのも事実。

新幹線は心なしか子供連れやスーツケースを持った人を多く見かけました。従来はこの時間帯はビジネスマンばかり。食料の問題等々も抱え、一部女性や子供に関しては親戚縁者を頼った一時疎開的な動きもあるのかもしれません。東京駅では駅弁が買えました。とはいえ、3種類しかなく。でも贅沢は言えません。

降り立った名古屋は東京より明るい照明に溢れていました。それでもやはり節電の動きはあるようで、現にホテルからみる市街地は普段と比べるとかなり暗い。といいつつ、まるで僕が地震を連れてきたように22：30にここ名古屋でも結構大きな揺れを感じました。静岡では深度6だったようでまた新たな震源地として、今の一連の地震としての動きであると思います。東日本の震災が東海にも及んだような先程の地震、まるで僕が地震を連れてきたような感覚さえします。明日の帰京の際には、紙おむつが手に入らず困っている妹に、名古屋で紙おむつと、そして妹のところように米を買って持っていこうかと思案中。それと荷物にはならないから乾電池も買っておこうと思います。新幹線に紙おむつや米を持って乗るなんてこと、数日前には考えられなかったことですが。

先ほどの名古屋も揺れた地震、静岡の富士宮で停電と火災の情報がある、、、とNHKは伝えています。

・・・部屋に栗助がやってきました。