2012年 01月 05日
ローマの風景 |

郊外とはいえ、街中のホテルから美術館まではタクシーで10ユーロ程の距離。ただ、帰りはまったく流しのタクシーどころか、正月ということもあってか車さえ通らないような感じ。予想されたこととはいえ、仕方なく近くのトラムの駅で、適当に来たヤツに乗ってみようということに。
しかし、これがすごかった。正月なのでトラムは運休で、そのかわりにトラムの走る線路部分を普通のバスが走ってる。それでいて、多分間引き運転か何かをしているのか、通常のバスのルートではなくてかなり迂回しながら、複数のルートを走っているらしい。僕らが乗ったのは「テルミニ」といういわゆる概念としてはローマ中央駅行き的なバスだったのだけど、乗ってきたオバサンと運転手の会話もこんな感じ。
女 「ねえ、駅に行きたいのにいつもとルート違うじゃない。どこ走ってんの?」
運 「休日ダイヤだから、迂回して走ってんのさ」
女 「そんなんじゃ困るのよ、電車に間に合わないじゃない!」
運 「そんなこと言われてもねえ」
女 「じゃあ、いつもよりどれくらい遅れて駅に着くの?」
運 「ていうか、そもそもこのバスがかなり遅れてるからそんなこと気にしなくていいんじゃない?」
とかなんとか、意味がわかるようなわかんないような、かなりいい加減なイタリアンな会話。美術館ゆえに歩き疲れた上に、バスも本数が少なくなっているだけにずっと立ちっぱなしでかなり疲れたのだけど、こういう会話が聞けるからバスとかトラムって面白い。後ろの座席では、若い夫婦がケンカしてる。
男 「なんだよ、その態度。そういう口の利き方はお前の母さんにそっくりだ!」
女 「親子なんだから当たり前よっ!」
男 「そうやって開き直るのも、お約束だよな!」
とかなんとか、ずっとそんなこと言いあってる。バスの乗客はそれぞれ、みんな知らんぷりしてそんな会話が飛び交う中で何食わぬ顔で外を眺めたりしていて。
嗚呼、景色なんか観なくても全てがイタリアンな感じ(-_-;

by usatoru
| 2012-01-05 08:13
| 旅
|
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