2014年 12月 10日
小さな抵抗 |
12月14日は衆議院選挙があります。政治そのものはどんな分野であっても僕らそれぞれの生活そのものに直結することです。そして、候補者達あるいは当選した議員達が目指すテーマも、その手法やら方法にはまたそれぞれの考え方があるとしても、その全ては直接的間接的に僕らそれぞれの生活に関係することです。
今回の戦況では、僕は「性的マイノリティ」特にゲイとしての観点で投票してみようと思っています。ゲイの人が「よかった」と思えるようなことは当事者達だけの問題ではなく、「同性愛者のことなんて関係ない」と思っている人たちにとっては、実は本人達が知らないだけでカミングアウトしていない同性愛者の多くの友人知人や家族の笑顔と心の幸せをもたらす、と考えれば、少しは身近に感じてもらえるのではないかと思います。勿論、それぞれの立場でそれぞれに政治に求めるプライオリティとか興味があると思うので、投票の観点はそれぞれでいいんですけどね。国際平和や憲法解釈問題、税制等と含めたファイナンスの観点、政治体制、介護・福祉の観点を含めた老後や育児、少子化対策・・挙げだしたらきりがないテーマが多々あり、それぞれを重要とか身近と思えるテーマがあるはずなので。
「性的少数者に関して、人権問題として取り組んでいくことをどう思うか」といった各党への質問に関して、自民党だけが「人権問題として取り組まなくてよい」という回答をしたというレポートがありました。「性的少数者の人権を守る施策の必要性」についても自民党だけが「性同一性障害者者への施策は必要だが、同性愛者へは必要がない」を選択したとか。他の5党はそれぞれ「人権問題として積極的な取り組みが必要」、「社会の理解が不足している課題なので積極的な啓発や施策が必要」と回答しています。
与党がこんな時代錯誤な国連決議や世界の潮流に全く理解のないことに、なんかガックリきます(笑)。テーマとしては重要と思いつつなかなか論議が進まないというのならまだしも、ここまで明確に「必要ない」なんて言われてしまうと特にね。
正直、僕が生きている間に僕らゲイ(特にカムアウトしていないような、日常生活の中に隠れるように生きている多くのゲイとか)が、何の不安も心配もなく大手を振って歩けるような世界が実現するなんて思っていません。ただ、少しづつよい方向には向かっていると思っているけどね。そもそも政治が変われば世間の意識が変わるというような単純な問題でもないし。ただ、目に見えて世の中が急変するようなことはないとしても、政府がせめて自分たちのこの問題に積極的に取り組もうとしているとか、取り組んでくれているという事実があるだけでも何だか勇気づけられるというもんです。特に、僕くらいの年代なんかより、もっともっとゲイが可視化されてきた環境にある今を生きるゲイの若者なんかにとっては、明るい未来に感じるだろうな、と。
というわけで、どの政党に入れるとか、誰に入れるということはここでは言いませんが、僕の今回の観点はではきっと圧勝が予想される自民公明ですが、敢えてここへの投票を避けることで僕のゲイの未来に関する道を開くべく意思表示をしようと思う次第。
by usatoru
| 2014-12-10 12:40
| 自分のこと
|
Comments(9)
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at 2014-12-10 15:24
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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よーすけ
at 2014-12-10 19:38
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ふぅ~ん、考えてもなかった…
なるほどぉ~
いつも違う星で生活してる感覚だからなぁ~
異性愛星で過ごす異星人みたいな♪
僕のプチ抵抗は比例代表って欄は×印で投票するくらい
認めねぇ~みたいな!
愛する人々が報われる星になりますように
ちなみに14日は星降る夜だよ
文ちゃんの誕生日も近いね
おめでとうございます
なるほどぉ~
いつも違う星で生活してる感覚だからなぁ~
異性愛星で過ごす異星人みたいな♪
僕のプチ抵抗は比例代表って欄は×印で投票するくらい
認めねぇ~みたいな!
愛する人々が報われる星になりますように
ちなみに14日は星降る夜だよ
文ちゃんの誕生日も近いね
おめでとうございます
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やっつー
at 2014-12-10 20:31
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文太さんのブログを読んで、有名な詩「彼らが共産主義者を攻撃したとき」を思い出しました。他人事だと思っていたら、いつかは自分にも…。LGBTを他人事に思ってはいけないと感じます。
彼らが最初共産主義者を攻撃したとき,私は黙っていた。なぜなら私は共産主義者ではなかったから。
彼らが社会民主主義者を投獄したとき,私は黙っていた。なぜなら私は社会民主主義者ではなかったから。
彼らが労働組合員を攻撃したとき,私は黙っていた。なぜなら私は労働組合員ではなかったから。
そして,ついにナチスが私を攻撃したとき,私のために抗議する者は,もはや誰一人残っていなかった。
彼らが最初共産主義者を攻撃したとき,私は黙っていた。なぜなら私は共産主義者ではなかったから。
彼らが社会民主主義者を投獄したとき,私は黙っていた。なぜなら私は社会民主主義者ではなかったから。
彼らが労働組合員を攻撃したとき,私は黙っていた。なぜなら私は労働組合員ではなかったから。
そして,ついにナチスが私を攻撃したとき,私のために抗議する者は,もはや誰一人残っていなかった。
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at 2014-12-10 23:39
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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あやや
at 2014-12-11 11:12
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私自身は同性愛者ではありませんが、マイノリティには目を向けなくて良いという姿勢そのものに、強い違和感が拭えません。やっぱりね、といのが率直な感想。圧勝確定とはいえ、自公へは投票しません。が、投票という義務は毎回果たしています。
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小熊Erica
at 2014-12-12 19:43
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もともと自民党を唾棄する私ですが、性minorityへの態度を知り、ますます怒りを感じてきました。
初めて知った事実ですがあんまりにも…
圧倒的多数が彼らに投票するということも恐ろしい…
このブログそのものをSNSにポストしたいほど、みんなに知ってほしいのですが、それがかなわぬゆえ、今からでも間に合うかぎり、この自民党の考え方をまわりに伝えさせてください。棄権ではなく、白票でもいいから選挙に行って、自公政権にNOを言いたいです。
教えてくださってありがとう
初めて知った事実ですがあんまりにも…
圧倒的多数が彼らに投票するということも恐ろしい…
このブログそのものをSNSにポストしたいほど、みんなに知ってほしいのですが、それがかなわぬゆえ、今からでも間に合うかぎり、この自民党の考え方をまわりに伝えさせてください。棄権ではなく、白票でもいいから選挙に行って、自公政権にNOを言いたいです。
教えてくださってありがとう
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usteve
at 2014-12-14 06:52
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今回の選挙についての文太さんのコメントは、少し残念に思いました。私はゲイですが、その前に日本人であるという認識があるので、日本がこれからも日本であり続けることができる政党を支持します。正直なところ、今の野党に、日本を守ることができるとは到底考えられません。日本に住んでいらっしゃると教養のある方でも、日本のおかれている状況を把握することが難しいのですね。すごく勉強になりました。
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e-kana
at 2014-12-15 20:44
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↑ 文太さんが言われるように選挙には様々な観点があると思うんですよ。自分の支持政党が絶対的なもので、こういうコメントがあると私はそれこそ残念です。民主主義の日本であってほしいですから。私の場合は、母子家庭なのでやはりとか女性問題の観点で生活の観点で投票します。誰がどこの政党に投票したとしても、ちゃんとと選挙権を行使した皆さんを残念に思うとかではなくて素晴らしいと思いますよ。
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ゆうら
at 2014-12-17 11:08
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ブログで政治問題について書くことは、それが主目的のブログ以外は、かなり考慮して書かれているのだと考えています。少なくとも私自身はなかなか発信は出来ないでいます。
ですので、否定的な意見が書き込まれてしまうことも、リスクとして承知されたうえでの、記事だと考えています。その覚悟には敬服します。
私自身は、一強状態というのは、政治バランスという意味からも非常に危険だと考えています。私は国を守るということは、国土を守ることではなく、国の良心を守ることだと思っています。
昨今のヘイトスピーチや、マイノリティへの差別、弱者に対する援助の後退、生活保護受給者に対しての不寛容など、国の中にいるからこそ、これではダメだと思うことは多々あります。
このダメな状態を良しとしてしまうような考え方には、同意できないのです。
「他の政党よりはまし」と自民党に投票した人が多くいたと報道されていますね。「自民党よりはまし」と民主党が大勝した選挙もありました。これはまたいつか繰り返されるのだろうと思います。
ですので、否定的な意見が書き込まれてしまうことも、リスクとして承知されたうえでの、記事だと考えています。その覚悟には敬服します。
私自身は、一強状態というのは、政治バランスという意味からも非常に危険だと考えています。私は国を守るということは、国土を守ることではなく、国の良心を守ることだと思っています。
昨今のヘイトスピーチや、マイノリティへの差別、弱者に対する援助の後退、生活保護受給者に対しての不寛容など、国の中にいるからこそ、これではダメだと思うことは多々あります。
このダメな状態を良しとしてしまうような考え方には、同意できないのです。
「他の政党よりはまし」と自民党に投票した人が多くいたと報道されていますね。「自民党よりはまし」と民主党が大勝した選挙もありました。これはまたいつか繰り返されるのだろうと思います。