2017年 02月 25日
宮崎駿監督の「復帰」 |
ジブリの宮崎駿監督が長編制作復帰するとのことで「事実上の引退撤回」という報道がされています。僕はジブリに関しては特に信奉者でもないけれど、「?」って思いました。「そもそも引退なんて、別に宣言しなくてもいいじゃん」って。久しく作品をか書かない作家とか、久しく芸能活動をしない俳優とか女優もいたり、そういうことができる職業や選択肢がある人達なわけだし、別に世間はネガティブには捉えないですよね。
宮崎監督ほどの人であれば、世界中にファンがいて、そしてその動向は何かとウォッチされる人物であるということから、ある意味で一般人の感覚で物事を考えられない背景もあるかもしれません。とはいえ、でも宮崎監督の場合は誰かに雇用されて、その会社組織の中で作品をつくってきた人ではなくて、経営こそ鈴木さんがしているものの自らの会社(スタジオジブリ)という自分の城の中で仕事をしてきた人です。しかも上場しているわけでもないから株主やら株価を気にするようなこともしなくていい。ジブリという「家」の中で、「ちょっと俺はしばらく好きにさせてもらうよ」(=ちょっと制作を休むよ、あるいは、このまま制作には戻らないかもしれないけど)と言ったことを相談したり、それを主張する実力と実績もあるわけで、それは普通のサラリーマンよりも自由な側面があります。定年もないからこそ、高齢でも活躍できているわけだしね。今、御年76歳になられたそうです。
思うにモノづくりをするような職人とか、特に宮崎さんのようにコンピュータグラフィックで絵を描くわけではない、まさに職人としてのアニメーターのような人は自分のアイディアが湧き手が動くうちは「ちょっと休憩したい」と思うことはあったとしても、また何かを創りたいという気持ちが萎えることはないんじゃないかと僕は思うのです。年齢のこともあるでしょう。
なんていうか非難をしているわけじゃなくて、引退するとか、復帰するとかではなくて、宮崎さんを愛する多くの人もいるわけで、「どうぞ好きなときに好きな作品を紡いでくださいね、っていうことで全くもってオッケーですよ!」って、きっと世間も思ってくれるんじゃないかな、という趣旨です。
引退とかは復帰だとか、そういうことを実は宮崎さんご自身が言いたいんじゃなくて、そういうことを言わせる、言わさせるような社会背景とか環境が周囲にあるっていうことなのかもしれないですけどね、、、
by usatoru
| 2017-02-25 18:51
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