2018年 09月 19日
樹木希林さん安らかに。 |

樹木希林さんが亡くなって、世代を問わないお悔やみの声にその人柄が偲ばれます。歯に衣を着せぬ物言いも話題になる中で、共一貫しているのは「笑顔」「穏やかさ」「前向きさ」そして自分の核をしっかり持ちつつも、それを基準に人や世間を判断したり批評したりするような斜に構えた姿勢がなかったこと。
SNSはじめ匿名発信手段の隆盛の時世、自分の価値観を正当としてその考えを主張するにとどまらず、異なる手段や思考に対して、その多様性を真っ向から否定するような論調や姿勢を近年はよく目にします。往々にしてそういう論者はいつも社会や人に不満を持ち、そしていつも何かに苛立ち、怒っているような印象を受けるのも確か。
「どうぞ物事を面白く受け取って、愉快に生きて」という希林さんの言葉は、この世知辛い世相には重く、そしてハッとさせられる。問題意識を持ち眉間に皺を寄せて生きるよりは、きっと希林さんのような生き方をする人が多い世の中の方が明るくよい方向に向かう気がするのは僕だけかな?。これはただただ楽観的に生きればいいという単純なメッセージではなく、バランスを言っているのだと思うわけで。 映画も長いエンドロールあってこそ完成し、主演俳優陣だけの成果ではない。脇役とはいえその存在感と観衆に与えた共感は、その演技と飾らない生き様から、私たち自身の生き方そのものに振り返りを促す、よい契機にもなった気がします。どうぞ安らかに。

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by usatoru
| 2018-09-19 12:25
| 日常生活
|
Comments(4)

こんにちは。樹木希林さんの訃報が流れて、どこのワイドショーも特集を組んで報道しているのを観ております。
樹木希林さんがこれまでの人生の中で何かあるたびに、どこのマスコミにも平等に対応してきた事が取り上げられていて、今のマスコミの在り方を考えさせられました。
その時話題になった人物に張り付いて「なんとか面白い事、ショッキングな事を言わせよう。」という魂胆が丸見えで逆に観ているこちらが「もっと粋な質問の仕方はないの?」としらけてしまう事が多くてテレビのスイッチを消してしまいます。
樹木希林さんは本当の意味で「粋な人」だったのだと、痛感させられました。
こんな女優さんは二度と出てこないだろうな、と本当に残念であり、心よりご冥福をお祈りいたします。
樹木希林さんがこれまでの人生の中で何かあるたびに、どこのマスコミにも平等に対応してきた事が取り上げられていて、今のマスコミの在り方を考えさせられました。
その時話題になった人物に張り付いて「なんとか面白い事、ショッキングな事を言わせよう。」という魂胆が丸見えで逆に観ているこちらが「もっと粋な質問の仕方はないの?」としらけてしまう事が多くてテレビのスイッチを消してしまいます。
樹木希林さんは本当の意味で「粋な人」だったのだと、痛感させられました。
こんな女優さんは二度と出てこないだろうな、と本当に残念であり、心よりご冥福をお祈りいたします。
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樹木希林さん、まさに「私たち自身の生き方そのものに振り返りを促す」方ですね。YouTUBEに「死刑弁護人」という映画の上映後の講演の映像があります。2017年2月19日、渋谷のユーロスペース。私も居ました。樹木希林さんの在り方、言葉。その「ホンモノだけが持つ凄み」に深く感動して、講演後のロビーで握手していただきました。みごとに生きて、みごとに逝かれたと思います。合掌。
聡子さん。亡くなってからしばらくテレビでも(いまだに)何がしかにメモリアルが流れてますね。存在感のある人でしたねー。
MIMIさん。まっすぐに、そしてある種なかなか人が真似できない本音を晒す、本音で生きるということを体現した生き方に共感した人が多かったのでしょうね。