神との遭遇ーブロッケン現象ー

栗助と屈斜路湖を望む津別峠の山頂から、2人で湖を見下ろしていました。

すると段々と霧か雲が眼下に急に広がりだし、、、

徐々に湖を見渡す景色を遮りはじめたかと思うと、その雲の中心に薄く虹が現れ、、、

雲が急激に広がり視界は真っ白になり、その虹の中心に人影らしきものが、、、、

雲はさらに深くなり虹も鮮明となり人影はさらに濃く、そして大きく、、、、

そう、これは僕らの姿。

思いがけない光景に僕らはそのままずっと遥か遠くの雲の映る僕らの影を見ているうちに

雲はまた晴れはじめ、湖の再び姿を現し、僕らの影も徐々に薄く遠くなって、、、

そして消えていきました。

ほぼ10分ほどの時間。

あまりにも幻想的で、かつちょっと幻想的幽玄的でちょっと怖いような感覚もあり。遠く雲に僕らの影があり、そして虹に囲まれてるなんてなんだか神がかってるというか、、、

理屈では気象光学でいう「ブロッケン現象」と言われる非常に珍しい現象で、様々な気象条件が重なって発生するもの。僕も結構登山はしているけれど、こんなことは生まれてはじめて。頭では理解していても「昔の人であれば、この光景を目にすれば神の降臨とか、予言とか、そんなことを考えてもまったく不思議じゃないな」と思うくらいに、不思議体験。ほとんど山中で起こる現象。僕らの背後の頭上から太陽が射していて、山の上にいる僕らの向こうの下界（眼下）に広がる雲粒や霧粒にその光が錯乱して中間にある僕らの影を雲の映し、その周りに虹が発生するという、簡単に言えばそんなメカニズム。非常に珍しい現象なので見たことのある人はそう多くはなくて、見た人はたいがい登山などの際。日本では古来からこれを「ご来光」ならぬ「ご来迎」と言われ、阿弥如来が現れたと信じられてきたらしい。

まあ、過程を写真に収める余裕もあった冷静な僕がいたのも事実だけどｗ、最初は何が起こったかわからなかった。2人で虹に移る僕らの姿を眺め、そして時々その陰に手を振ったりして、この不思議現象を楽しんだ時間でした（笑）なんか僕らの記念日の旅行先でこんなことに、2人しかいない山頂で遭遇すると、何やらいろいろと想いもめぐりますねｗ

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