2019年 01月 09日
カミングアウトのベクトル |
栗助と僕共通の仲の良い女友達がいて、でも別に僕らの関係というのは彼女は知らないんですよね。でも、まあ仲良くしていれば薄々感じることもあるんでしょう。ある時、僕と彼女がデートしていたときに「文太さんって、栗助さんとは特に何等かの関係ってわけじゃないの?」みたいな質問をされ。この質問には、思わず僕も「栗助とはもうヤツが学生だったときからの20年以上の付き合いだからねえ」みたいにお茶を濁してしまいました。正直、ここまで踏み込まれて聞かれれば、僕らと彼女の仲であれば「実はね」ということで真実を明かしてよかったのかもしれません。
いろんな要素がこの中には含まれます。彼女はLGBTに対する理解者であり偏見などを持っていない人間であること。僕らがゲイであり、かつカップルであることをカミングアウトしたとしても何ら今後の関係にも影響しないものであること。そう考えればそこは正直に「YES」と言ってしまってよかったんでしょうが、考えてみると僕にとって「実はゲイであること」「実は栗助とカップルであること」ということを、第三者の理解を前提とした上で白状させられる的なシチュエーションって、人生初だったのです。うん、まさに「白状」って言う言葉が一番的確かなあ。
彼女は、僕も栗助も友人でありつつも互いに仕事でも絡む側面もあり、そして非常に優秀で魅力的な女性。インテリでもあるし、いわゆるLGBT云々の話も理解があるのはもともと分かってはいたけれど、やはり先方からの逆アプローチでのカミングアウトには、無意識な抵抗感があったのかもしれず。なんかこのあたりって僕も随分保守的というか、いまどきの若いゲイの子なんかに比べるとやっぱりオジサン感覚だなあ、なんて思った。ここまで理解がある上での話の流れなら、普通に肯定してしまってよさそうなものなのに、と僕自身も思うくらい(笑)
まあ、僕ら世代にとってはやはりカミングアウトは何らかの決意を必要とする側面もあって、それは世代的なものであったり、もうこのトシまでゲイを明かさずに生きてきた時間やら交友関係やらを考えると面倒くさくなってしまったりとかまあ、いろいろ。逆に矛盾するようだけど、だからこそ面倒になって僕らの関係を明かす(つまり同時に自分がゲイであることを明かすことになる)なんていう場面もあるわけなんだけど。
結論のある話ではないんだけど、なんだか面白いなと思った。ま、彼女にはそのうち改めて僕自身のイニシアチブで話をしようと思います(笑)
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by usatoru
| 2019-01-09 17:17
| 同性愛考・・・
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Comments(2)