2007年 12月 23日
霧の向こう |

本当は夜明けの陽光が差す輝く森
いや森だと思う
森だったと思う
視界が閉ざされ
自分がどこにいるのか
自分がどこに向かってよいのかもわからなくなる
でも霧で先が見えないというのは本当だろうか
自分自身に問うてみる
絹のベールの向こうをじっと虎視する
するとぼんやりと見たい何かが見えてくる
曖昧な輪郭を持ったその陰は
いつしかしっかりとその存在を露わにし
そして確かな姿を僕らの目の前に現す
霧は何も隠してなんかいない
その先を見えなくしているのは自分自身
絹のベールの向こうに何があるのか
静かな心でその奥を見つめる
霧は見たいものが見えてくるし
そして見たくないものを隠してくれる
彼女は僕らが失った研ぎ澄まされた目を
僕らに与えてくれる
そんな気がする

by usatoru
| 2007-12-23 23:09
| 詩みたいなモノ
|
Comments(2)
>でも霧で先が見えないというのは本当だろうか
>自分自身に問うてみる
見ようとしないと見えてこないことって沢山ありますよね。はい。
私の場合見てないふりなんかしちゃってるときもありますけど(笑)
文太さんのこの文章、なんだか今の自分と重なって
「そうなんだよ~」って思わされます。
>自分自身に問うてみる
見ようとしないと見えてこないことって沢山ありますよね。はい。
私の場合見てないふりなんかしちゃってるときもありますけど(笑)
文太さんのこの文章、なんだか今の自分と重なって
「そうなんだよ~」って思わされます。
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suesue0717さん。目をそらしていることもありえるし、単に興味がないとか、あるいは存在を知らないってこともあるんですよね。普段の自分の生活の視野がいかに狭いかを感じることってありますよねー。