2008年 05月 06日
明るい陽光の中で |
なんでしょうね、時々こういう孤独な感覚になるのは。自分でも不思議だし、これはある種、恋と一緒で理屈ではなくて自分の意思とは関係なく、自分の中の何かが勝手にそういう感情を沸き起こさせるような部分があるような。明るい陽光と清清しい新緑と風の中に、どこからともなく響いてきそうな子供の歓声とか、休日を過ごす親子連れの姿も眩しかったりするんだろうなあ。あるいは、やっぱりなんだかんだで日陰者のような感じで、別にそれはカムアウトするとかしないという問題ではなくて、あくまでも基本的に生きにくいゲイとしてのこれまでの時間やこれからの未来・・・なんかを、潜在的に、漠然と、この平和な風景だからこそ感じているのかもしれないと思います。
不思議なもので、静かさを感じるときって、全く何も音がしないよりも、僅かに風の音が聞こえたり、どこかで水が落ちる音がしていたりする方が静寂をより感じたりします。おそらく、それと同じ原理で、僕はこの平和な休日の時間と空気の中で、逆説的に孤独を感じているんじゃないかとか、そんなくだらないことを考えながら車を運転している僕(笑) また、BGMにフォーレのヴァイオリン・ソナタなんか聴いちゃってるから、その流れるような旋律とちょっと憂いを含んだ曲調が考え事をするにはちょうどいい感じで。
意識せずとも、なんか頑張ってしまっている僕がいて。その頑張りは何のために?自分のため、僕ら2人のため、会社や取引先を含んだビジネス全体のため、社会のため、そしてもしかすると「ゲイである自分自身を忘れるため」。・・・ってそんなの悲しすぎるけど。まあ、誤解のないよう言っておくと、別に僕自身がゲイなので、別に卑屈になってたりするわけじゃあないんですが、広い意味で、僕らが生きる場所が日本であろうと海外であろうと、東京であろうとゲイに寛容と言われるサンフランシスコやアムステルダムであろうと、それはあくまでも「寛容」ということでしかない、所詮は社会全体の中で許容された存在ではないってことで。夫婦と子供連れの家族に寛容な街・・・なんてのはそもそも存在しないわけで。寛容じゃなくて、それが「自然なこと」として認識されているから。
僕と栗助は、そうですね、シアワセな出会いです。そして今もシアワセです。それだけでいいじゃない!って声もあると思うんですけど、やっぱりね、いわゆる一般的に「普通ではない」とされる人間において「普通であること」ってすっごく憧れるわけですよ。街中で手をつなぐ、好きな相手が出来た!って家族や友人達に紹介する、結婚する、自分達の子供を育て見守ること、一緒のお墓に入る(笑)こと、共有名義の銀行口座を持てるとか、保険金に受取人を栗助にするとか!そう、僕らは社会的に、少なくとも今の生活の中では法的にただの「友達同士」と言うらしい(笑)僕にとって物理的な孤独っていうのはないけれど、自分を取り巻く環境に起因する精神的な奥深い孤独というのは、ある意味生涯のテーマなのかもしれないな、なんて思います。
by usatoru
| 2008-05-06 21:21
| 自分のこと
|
Comments(6)
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youka
at 2008-05-07 00:59
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三浦半島ですか?
いいですね♪
母方の親戚は、みんな荒崎の近くで、漁師をしているので、お馴染みな場所です。
私は、思いがけず転勤で引っ越し1ヶ月、妊婦となって6ヶ月!?
仕事を辞めて、環境がガラッと変わってしまって、退屈気味なのですが、一生に一度の幸せなんだろうなぁ。と、日々大切にしなければと思っています。
いいですね♪
母方の親戚は、みんな荒崎の近くで、漁師をしているので、お馴染みな場所です。
私は、思いがけず転勤で引っ越し1ヶ月、妊婦となって6ヶ月!?
仕事を辞めて、環境がガラッと変わってしまって、退屈気味なのですが、一生に一度の幸せなんだろうなぁ。と、日々大切にしなければと思っています。
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ゆう
at 2008-05-07 07:56
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孤独は恋と同じ・・・
そんな風に考えると、孤独を自然に受けとめられる気がしますね。
私は恋人と街中で手をつないだり、両親に紹介したりできる「普通」の人間ですが、やっぱりどうしようもない孤独の淵に流されることがあります。
無性に不安になったり、もっと明確な何かを求めてしまったり。。。
結婚したとしても、ここにまた戻ってくるのだろうな、と思う場所です。
そんなときは、孤独は恋と同じ、と思いますね。
素敵な発想です。
そんな風に考えると、孤独を自然に受けとめられる気がしますね。
私は恋人と街中で手をつないだり、両親に紹介したりできる「普通」の人間ですが、やっぱりどうしようもない孤独の淵に流されることがあります。
無性に不安になったり、もっと明確な何かを求めてしまったり。。。
結婚したとしても、ここにまた戻ってくるのだろうな、と思う場所です。
そんなときは、孤独は恋と同じ、と思いますね。
素敵な発想です。
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sacco
at 2008-05-07 09:06
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そうですよね、、、「孤独」ってどこからともなくふ~っとやってきて一時的に心を支配されてしまう時がありますね。。。いつもは「幸せ」でフタをしてるんだけど、その隙間をぬって漏れ出してしまうような感じでしょうか??
でも、「孤独」って「幸せ」を「幸せ」にするためのスパイスみたいなものかなとも思います。「孤独」を感じている時は、不安に押しつぶされそうで怖かったり、心に大きな穴が開いたみたいに虚しかったりするんですけど、そのあとに感じる「幸せ」は、本当に幸せひとしおって感じじゃありませんか??(笑)
もともとそこにあったはずの「幸せ」なんだけど、「孤独」のおかげで、再確認でき、今まで以上に感じたりするはずなんです!不思議です。
と言いつつ、また「孤独」のスパイラルに巻き込まれてしまう私です。。。(涙)
でも、「孤独」って「幸せ」を「幸せ」にするためのスパイスみたいなものかなとも思います。「孤独」を感じている時は、不安に押しつぶされそうで怖かったり、心に大きな穴が開いたみたいに虚しかったりするんですけど、そのあとに感じる「幸せ」は、本当に幸せひとしおって感じじゃありませんか??(笑)
もともとそこにあったはずの「幸せ」なんだけど、「孤独」のおかげで、再確認でき、今まで以上に感じたりするはずなんです!不思議です。
と言いつつ、また「孤独」のスパイラルに巻き込まれてしまう私です。。。(涙)
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usatoru at 2008-05-07 21:08
youkaさん。妊婦さんは退屈気味ですかー(^^;
荒崎は、それこそ僕は大学生の頃からよく一人で行ってました。最近は駐車場なんかも整備されて変わりましたねー。きっとあの猟師町のことかなーなんて思ってます(^^
荒崎は、それこそ僕は大学生の頃からよく一人で行ってました。最近は駐車場なんかも整備されて変わりましたねー。きっとあの猟師町のことかなーなんて思ってます(^^
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usatoru at 2008-05-07 21:10
ゆうさん。普通・・・って何を持って普通かということはないわけですけど、いずれにしても恋にしても孤独にしても、人間である以上誰しも感じる感情の1つなんでしょうねえ、、、
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usatoru at 2008-05-07 21:11
saccoさん。本当にふとした風景を目したとき、静かな気持ちですごしているひと時に、ふと孤独を感じるようなことってありますよね。スパイスも効きすぎると料理が台無しになってしまうので、ほどほどでありたいですけどねー(^^;